ルーフバルコニーとスカイバルコニー(後編)

スカイバルコニーのある物件を見つけることがあるかと思います。
スカイバルコニーとは、屋根がフラットルーフになっていてバルコニーとして使用できる屋根を指します。
スカイバルコニーの家であれば「屋上でバーベキュー」をやったり「ビニールプールで子供と遊んだり」と、庭が作れない家でも楽しく生活が出来ることが大きなメリットです。

前編で紹介したルーフバルコニーと同じように
バーベキューを楽しんだり、家庭菜園やお子様とプールであそんだり。また、階段室でも洗濯物が干せるなど活用できます。

屋上は青空が広がっていて、日々のストレスから解放される一つの快適スペースとも言えます。
しかし、やはりデメリットもつきものです。
ここでも、しっかりデメリットも知ってご購入や、住む前に備えておくことが大事です。

ポイント|雨漏りに注意!

スカイバルコニーも居室の上に設けられるため、やはり防水対策が大きな鍵となります。

とくにスカイバルコニーの場合は「屋根に勾配がない」ので、大雨が降ると排水が追い付かずに溜まりやすくなっています。そのため雨漏れ対策として、防水工事をしっかり行うことをお勧めします。スカイバルコニーの防水工事で多いのは「FRP防水」です。

FRP防水は、繊維強化プラスチックを使った防水方法で、歩行性が高いことや工期も短くて済むことから重宝されています。

FRP防水の寿命は10年程度と言われていますが、防水効果を長期間維持するためのポイントとして、トップコートを5年に一度塗り替えておくと良いです。

トップコートは、FRP防水の仕上げで防水層を紫外線から守る効果があります。そのため、トップコートを塗り替えて置けば防水層のダメージを軽減させて、防水効果を長持ちさせることが出来ます

ポイント|真下の居室は暑くなりがち?!

スカイバルコニーは通常の屋根のように屋根裏の空間が無いため、階下の部屋が暑くなると言われています。

家の屋根や壁が濡れている状態と、乾いて熱を持っている状態では、室内の温度は想像以上に違い、エコロジーハウスには外壁に打ち水できる仕組みの家もあるほどです。

そこでスカイバルコニーの家におすすめなのは、屋上に保水タイルを設置することです。

ポイント|木造戸建てでスカイバルコニーは危険なのか!

以前は「スカイバルコニーの家」というと鉄骨造の家で作るイメージが強かったです。しかし、最近では木造住宅でもスカイバルコニー付きの家を建てます。

ただ先述しましたが「スカイバルコニーは雨漏れの恐れがある」ので、木造住宅には不向きと言われる方も多いです。

雨漏れしてしまうと柱が腐る恐れがありますから、素人考えでも確かに一理あると思えます。

でも実際は「木造でも鉄骨造でも雨漏れは起こる」ものですし、本当に雨漏れ注意すべきなの別のところなのです。

ポイント|防水層の劣化に注意!

基本的に雨漏れの原因は「防水層の劣化」であることは間違いありません。防水層のメンテナンスが出来ていれば、長くさまざまなシーンに活用できます。

NGなのは、防水層の上にコンクリートをかぶせることです。真夏や真冬の温度差で「コンクリートの伸縮が起こり防水層が切れてしまう」ことがあります。また、防水層の上にコンクリートがあると防水層が劣化していることに気が付きません。防水層は見える状態にしておくことをお勧めします。

スカイバルコニーでも、メリットとデメリットを理解して活用していけば、長く日常のさし色として心を豊かにしてくれるでしょう。